山人の贅沢!三つ峠  中山郁夫・中山圭子
2006年12月23日(土)

イブイブの日(12月23日午前7時)約束通りの好天に恵まれ山梨県「三つ峠」

目指し中央高速に滑り込んだ。町は賑やかなクリスマスソング♪。その割には空い

ている高速をひた走り河口湖インターに近づいた時、何やらとても懐かしい風景に

出会った気がした。

目の前にドカンと控える富士の麗峰。横には25年目に突入する見慣れた顔。「そ

うだ!」初めて二人で出かけたのも、この河口湖インターから眺めた富士山だった。

あの頃、25年後にどんな人生になっているかなんて想像もつかなかったし、人並

みに若いおじょう様?ファッションをしていたママは、すっかり「山の変人」とな

り登山ファッションで有る。運転手は若者からミドルへとすっかり変身を遂げいつ

の間にか変人の仲間入り・・・・・

そんな思いに浸りつつお気楽コースを選択していた二人は三つ峠登山口からさらに

林道を車で移動。もはや此処まで!のエリアまで車でイン! 四駆なら充分上がれそうな道をトボトボと歩き出した。冬道らしくビッシリ霜柱の

立つ硬い土の感触も何やら子供時代の朝の通学を思い出す。暫くモミの大木も目立

つ日陰の林道を進む事一時間足らず。突然視界が開けドカンと「冠雪の霊峰富士」

が現れた。神々しい! おおーー感激!ピーカンの青空に裾野の町までバッチリ抱きこんだ富士が圧倒的な

存在感で其処に有った!早速、山の会変人仲間のタカポン。A先生。息子達。

etc・・・・写メールを送る。暫く進み「四季楽園」の前を横切ると今度は左に

南アルプスの峰峰が・・・

北岳、仙丈岳、甲斐駒ケ岳、八ヶ岳。一大パノラマが待っていた。 登った事の無い山なら「ふーーん。綺麗ねー」で終わるところなのだろうが、山の

会のお陰?で制覇した山も有れば近くを通った山も有るとなると感慨が全く違って

くるものだ。これだから一つ登れば又一つと妙な目標?ばかり増えるのである。 三つ峠の石碑の立つ山頂から絶景の富士をバックに記念撮影。少し降りた場所で暖

かいスープとコーヒーで何とも贅沢なランチタイム。一時間ほど富士とアルプスを

眺めつつ只ひらすら、ぼーーーと過ごす。まさに至福の時。ノンストレス。贅沢の

極みとは、まさにこんな一瞬だねーと主人。やっぱり性に合っている・・・・・・

飴細工のように光る富士の稜線を見ていると色々な事が頭を過ぎる。時々風景が霞み潤む。

自分の小ささも感じ、こんな時を持てる25年間の幸せも思う。力強さと優しさと

穏やかな時がこのまま続いて欲しいと霊峰に力を貰いたくなる。

来年への思いも新たに平成十八年登り収めに相応しい山行になった。

帰り道クライマーの名所、屏風岩を振り返ればランチの場所はゾッとする様な崖上

だったことが判明!どおりで見晴らし最高のはずだった!来年も身の丈に有った登

山がしたいものである。

贅沢な富士に出会いたい方。お勧めの三つ峠ですよ!     文責  圭子ママ