第1回ひだまり山荘海外登山ツアー          紀行文・写真撮影:野 尻 一 夫
   期 日:2005年12月15日(木)〜16日(金)

  Mt,キナパル山登頂(4,095m・世界遺産 マレーシア)と    
   南国リゾートの7日間 (2006年2月18日〜2月24日)
 ひだまり山荘特別企画+アルパインツアーサービス。添乗員同行・現地ガイド1名   
  参加19名(内女性5名)50才代〜75才、登山ガイド3名・ポーター3名  
2月18日(土)
 早朝、5時20分、飯能駅集合、西武電車の動く前の集合になる。
 前日、早めに就寝したので、4時の目覚ましの鳴る前に目が覚めた。もっとも初めての
 海外登山ということで興奮し、目が覚めたようだ。前日に用意しておいた荷物を確認
 して、登山用ヘッドランプを点けて自転車で約20分かかった。
 成田空港まではチャーターしたバスである。集まりはよくすぐに出発した、途中、
  首都高で渋滞にあったが一度の休憩で8時に成田に着いた。
 成田からクアラルンプールまで9時間(時差1時間)乗り換えて、2時間待ちの上さ
 らに2時間ほど飛ぶと言う、機内食は軽食程度と言われ、スナック風スペースで食事
 をした。私は焼きソバ(ヌードル)とチャーハンを半分ずつと手羽の煮物ひとつジュ
 ース1缶、合計15.45RM(千円=30RM)だった。味は濃く、オイスターソース・トウバンジ
 ャン・コショウが入っている感じだった。
 コタキナパル空港で迎えのバスに乗り凱城酒店ホテル着23時すぎ、各部屋割し解散
 このまま眠れはしないと2人で、レストランにいきビールを注文する350mlの缶ビ
 ールが約600円、長く待たされるうちに5人となる。皆さん今夜は一本だけで就寝。
2月19日(日)
 6:30起床。朝食はバイキング方式、洋食と和食があり日本と同じようなものだった。 
 今日は市内観光 ホテル出発9時半、最初はフイリッピンマーケット(果物・みやげ物)
 で、初めての椰子の実を割ってもらってストローで汁を飲み、果肉を食す、美味いとは
 言えなっかた。次にバナナのてんぷら、これはいける。街路樹はピンクの花、白い花
(ブルメリア)が咲いていた。
 2番目は展望台、町全体は細長く海と山に挟まれた港町のようにみえた。三番目は博物
 館、大きな建物で、遠い太古からと、植民地時代から独立を径て現代に至った歴史の数
 々が展示されていた。町では建築中・取り壊し中の建物がおおかった。活気が感じられ
 たが、その柱がとても細く見えるので聞いてみると、ここは地震がない、台風もこない、
 ということで頑丈に作る必要がない(安くできる)とのこと。
 4番目は周辺で一番大きなモスクに寄る、黄色のデュランタ・レベンスが咲く庭を、ぐ
 るりと一回りする間に祈り(アサン)がはじまった。
 昼食はレストラン(sri melaka)で、10品ほど(牛肉の炒め物、鳥のから
 揚げ、イカのから揚げ、厚揚げの煮物、青菜の炒め物、きゅうり・人参等の炒め物、え
 びのから揚げ、魚の煮物、すいか、パパイヤ、スープ。
 1時半出発、バスは市街をぬけ海岸沿いをしばらく走る。やがて山道に入ると、バスは
 ローとセカンドギアーをひんぱんに使いはじめる。やがて雨がふりだす、だんだん激し
 くなり南国特有のスコールとなる。沿道の木々が大きく揺れる。
 途中の休憩で、添乗員がドリアンを買い、皆に振るまう。始めて食す(チーズ味?)
 ドリアンはアルコールと合わず、2時間の間をあけないと、ひどいめにあうことがある
 が、夕食にはまだ2時間以上あるということだった。私はウイスキーを2本(38度・
 57度)買う、なるべく現地のお酒を飲むようにしている。夕方まだ明るいうちにパッ
 カーサンホテル(クンダサン村)に着く。すでに雨はやんでいた。
2月20日(月)
 6時起床、朝食はバイキング方式で日本とほぼ同じ、わたしは和食のお粥を食す。
 8時、ホテルを出発、あたり一面にガスが漂い景色は見えない。しばらくすると、
 上空の雲がきれ、いきなりキナパル山が顔をだす。急いでシャッターを押す。すぐに
 公園管理事務所(パークヘットクオーター・PHQ・1,500m)に着く。その庭にも 
 たくさんの花が植えられていた。
 入山手続き後、各人IDカードを着け、昼食用バケットをもらい専用車で登山口(1,
 800m)へ。ゲートでIDカードをチェックされ登山開始。始めはジャングルの中、
 見晴らしは悪いが、ホウセンカの群生、大きな野ボタンとか、様々なランやウツボカ
 ズラなど珍しい植物を見ながら、シャッターを押したり、がやがや話しながらの登山
 で楽しい。 
 1st小屋で衣類調整・休憩。11:45 3rd小屋で昼食休憩。13時前に4th小屋。
 このころは樹林帯、急登と階段が増え、会話が減り、列も長く伸びはじめる。14時
 半PONOK PAKA、15時半にラバンラタ小屋着(クンダサン村、3,300m)。部屋
 は、2段ベットが2基の4人部屋。
 夕食まで少々間がある、その前に酒盛りがはじまる。ビールは山小屋の350m(18
 RM=600円)と持参のウイスキーで軽く。夕食は やきそば、食パン、バター,ジャム
 卵焼き、ソーセージ、野菜のうでたもの2種、ミルク、ジュース2種、コーヒー、ティ。
2月21日(火)
 起床2時、朝食もそこそこに、ヘットランプ・防寒服に身をかため、三時に出発。足
 元をちょろちょろと水の流れる沢沿いを、右に左にと渡りながら登る。階段も多く,か
 なりの急登で息も上がりそう。1時間半ほどで霧が出てきたので雨具を着る。右は切
 り立つ岩の壁、左は真っ暗な樹林帯と心細い、先頭を行くガイドの明かりを頼りの沢
 登が続いた。
 5時半パルパルに着く、小屋内でしばし休憩(3,700m)、時間まちらしい。
15分ほどで2度目のIDカードのチェックを受け出発。と、目の前はただ花崗岩の山肌
 だけが広がる、森林限界を越えていた。ほどなく東の空がすこしずつ白くなる。やが
 て赤味を帯び、雲海が下のほうに現れ、朝焼けが広がった。幾つかのピークが赤く染
 まる。皆たち止まって、シャッターを押す。「わー、きれいだ」「うおー」と、声が
 でる。
 また、元気がでてきて、100mほどを一気に登る。と、いっても、5分も歩くと息
 がきれる、足も重い、やすみやすみ、7時、頂上(ローズ ピーク 4,095m)
 に着く。 
 天気快晴、風が強く寒い。全員の集結をまって、記念撮影。20分ほどで下降開始。
 降りは「幾つかのグループにまとまりながら、自由に降る」との指示があった。
 8時半パルパルに着く、一休みしたかったがIDカードのチェックだけで入れてくれ
 なかった。小屋の外で一休み。
 この降りで2度こける。2度目は階段を降っているときで、滑って、右側の藪に頭を
 突っ込むように倒れこんだ。階段といっても、ハシゴといったほうがふさわしい。
 ほぼ全部に手すりがついていたが、手すりは特に危険なところしか使わずに、とんと
 んと調子よく降っていた。登りは暗い中だったのでまるで違う始めての道を降る感じ
 で、きょろきょろと景色を見たり、ヒメツバキやキイチゴに気をとられたりと、足元
 はお留守になっていたようで、ゆだんであり、崖でなくてよかった。11時前に小屋に
 着く。 
 2時、隣の4人部屋に10人ほど集まり、酒盛りとなる。ここで私のウイスキーが活
 躍した。話は山と健康のことが一番多かった。年は76才〜50才台で私は上から三
 番目らしい。いつものことで私は2時間ほどで宴会を切上げ部屋に戻りベットにもぐ
 りこむ。
 目が覚めたのは23時半、トイレにいきまた寝た。次に起きたのは6時だった。
2月22日(水) 
8時、出発11時前、女性の一人がザックをポーターに預けて降っていたが、それで
 もかなり遅いペースになっていた。右膝が痛いとのこと。本人は歩けると言ってい
 た。が3rd 小屋で、ガイド達の示唆で「この速度では予定を大幅に遅れ、日が暮
 れる。担架はここしかない」ということで担架の人に。 
 担架はポーター3人とガイド2人と1人追加して6人体制、4人で担ぎ2人が交代要員
 として脇に着く。この担架の早いこと駆けるようにして降っていった。帰国してか
 ら病院で診てもらったら、肉離れだったとか。
 このあたりはウツボカズラの大きいのがちょくちょく見られた。型・色ちがいな
 ど何種類かがあるらしい、大きいのは迫力があるがグロテスクで、小さいのが可愛
 かった。
 1時前にゲート着、登山口に無事帰着したことを、皆で喜び合った。1時半PHQ着、
 ここで登頂証明書がわたされ、記念撮影をした。少しバスで走りレストランデに寄
 る、ゆっくりと昼食(質・味ともかなり良かった、中国人店のようだ)。
 6時半、コタキナパル リゾート ホテル着、ロビーで翌日のオプションの説明が
 あった。私は、わざわざ無人島に行かなくとも、ホテル前の海で充分と居残ること
 にした。参加者は半分の人たちだった。 荷物を各人部屋におさめて夕食。
2月23日(木) 
 朝食は昨夕食とほぼ同じ、バイキング方式で味はまあまあだった。オプションに
 出発の人たちを見送り、残留組はホテルのプールに集まる。プールで泳いだり、
 目の前の海に入ったり、チェアーにねころんだり、ゆっくりした時間をすごす。
 昼食は海岸縁の店に注文(サンドウィチ+生ビール=85RM=3,000円近い)か
 なり待たされた。その間、海外旅行ではひどく待たされたり、ひどいいものを出
 されたり、といった経験話が出て、注文した品えの期待をなくしたころ、まずビ
 ールがきて、サンドウィチがきた。なんとその量の多いこと、2人で一皿で充分
 だった。しかもとても美味、今回の旅行中で一番というものだった。
 いったん各部屋にもどり昼寝をする。3時に1部屋に集まり、宴会をする。こ
 こでも私の買ったウイスキィーが活躍、なにしろホテルの売店で買おうとした
 ら馬鹿高くて話にならなかった。
 夕方、ホテル出発、いよいよ帰途である。お土産と町の散策を兼ねて、3ヶ所
 のマーケットによる。私も少々買ったが、もちきれないほど買った人もいる。
 夕食はシーフード レスロランでショーつき。食材は海の物が多く用いられて
 いたが、味付けは相かわらず濃かった。その後、時間が余り、ナイトマーケッ
 トによる。残った現地通貨は円にもどせないと、残金をはたく。22時前に空港着 
24日、0時半、定刻出発。成田着 6時(日本時間)、飯能には10時半無事に着いた。


[コースタイム]
2月18日(土) 飯能5:30=8:00成田空港10:45〜19:40(現地時間
 18:40 以後現地時間)クアラルンプール空港20:20〜22:40コタキナパ
 ル空港22:40=23:20凱城酒店ホテル
2月19日(日) ホテル9:35…10:10フイリッピンマーケット=10:50展
 望台=11:22博物館=12:20モスク=12:45レストラン13:30=
 16:35 パッカーサンホテル
2月20日(月)ホテル8:00=8:15パークヘットクオーター(PHQ)9:20
 =9:25(ゲート)…9:471st小屋(衣類調整・休憩)… 11:45 3rd小
 屋・昼食休憩12:08…12:40 4th小屋…14:25PONOK PAKA…
 15:20 山小屋
2月21日(火)山小屋 3:00…5:40パルパル5:55…7:05頂上7:20
 …8:30パルパル…10:45山小屋
2月22日(水) 山小屋8:10…10:503rd小屋…12:55ゲート=
 13:30PHQ=18:20 コタキナパル リゾート ホテル
2月23日(木) ホテル18:20=19:20シーフード レストラン20:30=
 21:40コタキナパル空港 
2月24日、コタキナパル空港0:30〜6:10成田空港(日本時間)=
 10:30飯能着
                         記  野 尻 一 夫