成田のヨーロッパアルプス報告


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ヨーロッパアルプス報告 1

記:成田 壮
ひだまり山荘 所沢店の成田壮です。

フランス・スイスとまわった楽しいハイキングでした。

天候にも恵まれて、ほとんど毎日がハイキング日和。シュヴァルツゼからのお花畑の

中を歩くコースが忘れられない思い出となりました。

あのマッターホルンが2日間とわたってその姿をみせてくれるなんて珍しいことだ

そうです。参加した皆さん、本当に毎日毎日楽しそうでした。

マッターホルンのその姿に涙した方もいらっしゃいました。

写真が出来上がったらまた詳しくご報告をしますね。参加した皆さんからも、これから

沢山の自信作が届くことでしょうね。

今から楽しみにしております。ホントどこも、毎日が撮影日和だったんですから!
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ヨーロッパアルプス報告 2

記:成田 壮

どうも、所沢店の成田です。
さて、先日行ってきたひだまり山荘企画の
アルプス・スカイライン・ハイキングの続きです。
出発から2日目、旅はフランスのシャモニーから始まりました。
ヨーロッパアルプス、とひと口に言っても
フランス、スイス、イタリア、ドイツにまたがるほど広い山域です。
その中でモンブラン、シャモニー針峰群、グランドジョラスなどを
モンブラン山群といって、その登山基地がシャモニーというわけです。
街中にあるロープウェイ山麓駅(標高約1,000m)から、
標高3,842mのエギーユ・デュ・ミディ展望台まで一気に登ります。
僕としては富士山より高い所へ行くのはこれが初めて。
ロープウェイは、垂直に近い岩壁を間近に通り展望台へ。これがけっこう迫力!
 
展望台に着いてすぐ、なんだか頭がボ〜っとし、
目がチカチカすることに気付きました。
一気に高度を上げるため高山病の症状が出たんですね。
私はまだこの程度ですみましたが、中には展望台にいるうちに
気分が悪くなった方もいらっしゃいました。
この方は普段は高山病にかからないのだそうです。
高山病は生活のリズムの狂いも大きな要因といわれています。
昨日は半日以上飛行機に乗っていましたし
生活のリズムも大きく狂ったままですから、
こうした症状が出ても不思議ではありません。

さて、この展望台から見えるのは
ヨーロッパ最高峰モンブラン(4,807m)の真白なパノラマ!
そして」迫力の岩峰群!大きすぎてそのサイズは計りきれません。
何か動いているなと思えば、
それは思った以上に小さく見える人間の姿だったりしました。
いや、ここフランスでもまた、自分の小ささを思い知らされてしまいました。

 大パノラマを満喫した後は、
再びロープウェイで途中駅のプラン・ドゥ・レギーユ(2,310m)まで戻ります。
下っているうちにみるみる高山病は治まってしまいました。
また気温が上昇していくのが感じられました。
展望台ではジャケット(レインウェアで可)や
手袋(薄手でも可)がないといられなかったのが、
ここ途中駅では長袖Tシャツ一枚でもいいくらい。
事前に、平均気温は7℃〜18℃くらいと聞いていただけに、
この標高で、この過ごし易さは驚きでした。
よく晴れていて風が無かったせいもありますけどね。
今回はツアー8日間を通じて本当に天候に恵まれました。

さて、ここからいよいよハイキング出発です。
さっきまで間近にあったモンブランを眺めながら
シャモニー東のモンタンベールへ歩いて下ります。
道はよく整備されていて歩きやすかったです。
足元にあまり気を配らなくて良いぶん、しっかり景色を満喫できました。

やがて鋭く尖った山々、シャモニー針峰群を眺めながら歩いていると、
突然、一段と大きく尖った山が視界にとびこんできました。
ドリュ(3,754m)です。
すごい岩峰!すごい存在感!

今回のツアーの中でも特に忘れられない風景のひとつです。
日本の山々ではあまり見られない、
圧倒的に深い谷がドリュをより大きく見せていました。
この山を目の前にした場所で休息を取ったのですが、
参加された皆さんもこの場所でさらにパワーアップされたように見えました。

このあと、アルプス三大北壁のひとつグランドジョラス(4,208m)と
メール・ド・グラス氷河を眺めながら歩き、
今日のハイキングの終了点、モンタンベールにたどり着きました。
メール・ド・グラス氷河の雪のなさが記憶に残っています。

今回のツアーリーダーにうかがったところ、
ヨーロッパ・アルプスのハイキングコースの多くが
このようによく整備されているのだそうです。
ただししっかりとしたハイキング、トレッキングシューズが必要だと実感しました。
現地の人たちもほとんど深い革の登山靴を履いていました。
もちろん 雨具とフリース等の防寒着は必携です。
ではまた次回に続きます。

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ヨーロッパアルプス報告 3

記:成田 壮
こんにちは。所沢店の成田です。ひだまり山荘スイスツアー話の続きです。

白状しますが、日本の皆さんがすやすやと眠っているころ、私たちは毎夜のように
楽しく楽しくお酒をくみかわしておりました。
参加メンバーはだいたい決まっていて、我が社の荻原、ツアーリーダーの本多さん、
メンバーの田中さん、日浦さん、本江さん母娘、そして私というお酒好き(宴会好き)の面々。
時にはそこに佐藤さんと多田さんご夫妻が加わるといった具合でありました。
皆さん役者揃いで、実に楽しい時間が過ごせました。
この時の話はまた後日。

さて、出発から3日目の6月25日。シャモニを専用バスで出発してスイスのテーシュへ。
そして電車でツェルマットへ向かいます。
ツェルマットは、モンブラン山群の東に位置するヴァリス山群の登山基地です。
山稜の南はイタリアです。

この一帯は石油を動力とする乗り物は乗り入れられない地域なので、
ツェルマットへつくと、なるほど、走っているのはブリキのおもちゃのような電気自動車ばかり。
おかげで車に、気兼ねなく観光を楽しめた、と言いたいところですが、
電気自動車は走行音が静かすぎて、ぼやぼやしていると後ろから体当たりをされそうで
少し怖かったです。

歩みを進めていくと、まもなく、あのマッターホルンが姿を現しました。
なんて素晴らしい眺め。
ツェルマットはマッターホルンで発展してきたリゾート地です。
ですから、ここから先の街中では途切れることなくこの山が眺められます。

間もなくゴンドラ駅に到着。いよいよここから今日の宿泊地であるシュヴァルツゼーに向かいます。

シュヴァルツゼーは標高約2600m。好天ということもあり、日本の夏山のウェアがあれば十分。

ツェルマットの時よりもっと間近で見るマッターホルンの北壁は、まるで垂直といった雰囲気。
でも、取り付きのヘルンリ小屋からのびるヘルンリ稜は、ある程度トレーニングすれば
登れてしまうんだとか。ほんとにそんな簡単に登れるんでしょうか。
なんだかほんとに垂直のところもありますけど・・・。
それにしても、ここは到るところに動物のフンがおちていました。何でしょう。いったい。

さて、あしたは4160mのブライトホルン登山組と、マッターホルン北壁を眺めながらの
お花畑ハイキング組とにわかれて行動する予定になっています。
そのための足ならしとして、これから小一時間ほどのトレッキングを楽しもう、
ということになりました。
ブライトホルン組5人の荻原、瀧田さん、田中さん、日浦さん、本江さん(母)に加え、
本江さん(娘)と私が参加。

途中どこからかカランカランと音がするので見ていると、綿羊たちが遠くに姿を現しました。
メェメェなきながらこちらを見ています。なるほど、ここら一帯にあるフンの正体は
これだったんですね。
羊以外にもマーモットを何匹かみかけました。大きなネズミみたいな動物です。
そういえばスイスでは野生動物をほとんど見かけませんでしたね。
これだけ自然が残っているのに何で? 奥多摩の山々のほうがむしろ多く見かけるくらいです。

マッターホルンを大きく望むところまで来て記念撮影。
ここからは、明日5人が登るブライトホルンも近くに見えます。
さて、この素晴らしい眺めを前にして、瀧田さんが一言。
「あぁ、一服してぇなぁ・・・。」

そうです。明日のブライトホルン登頂に備えて、瀧田さんは旅の途中から禁煙されてたんです。
それだけ登ることを楽しみにしていらっしゃいました。
その一言を聞いて、他のメンバーはすかさず瀧田さんの背中を後押し。

「一服くらい大丈夫!」
「そう、明日までまだまだ時間がありますから!」

ここでのタバコはいかにもおいしそうですからね。

「そうだな!一服くらい大丈夫だよな。」

そう言って、瀧田さんはおいしそうに煙をふかされたのでした。
そしてもちろん私はその姿を写真におさめたのでした。

この後、引き返してホテルに戻りました。
スイスの山岳ホテルはすごいですね。室内は清潔で、ベッドはあるしシャワーも使える、
シャンプーも石けんもある、とても2600mの山中にいるとは思えません。
日本ではこんな高所の施設の多くは「山小屋」ですが、ここスイスではまさに「ホテル」か
「ペンション」といった感じです。
日本の山小屋もいいけれど、ゆったりくつろげるスイスの施設は、いいですね。

では、また次回。
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ヨーロッパアルプス報告 4

記:成田 壮
こんにちは。所沢店の成田です。毎日暑いですね。今回もスイスツアー(6月末)話の続きです。

さて、私たちのツアーは本当に天候に恵まれました。毎日が晴天続き。
常日頃からおこないの良いメンバーが揃ったからでしょうか。
旅4日目。この日も素晴らしいお天気でした。

この日はまず、ホテルのあるシュヴァルツゼー(約2,600m)から、ロープウェーに乗り、
ヨーロッパ最高所の展望台マッターホルン・グレーシャパラダイス(3,883m)へ。
ロープウェーから眺めるマッターホルンは、昨日見たのとはまったく違う姿に見えます。
一番有名なのは北側からの姿。ロープウェーでは東から眺めることになります。
こちらからの姿は、角というよりも扇といったかんじでしょうか。

山頂駅について少し歩き、そこからエレベーターで展望台へ。
さすがにこの標高に来ると寒い! 足元がどんどん冷えていくのがわかります。
途中駅でウェアを着こんでおいてよかった・・・。
さて、展望台のまわりは一面の銀世界。マッターホルンはもう目の前。
青い空とコントラストが実に綺麗です。

これから、ブライトホルン(4,161m)登頂組5人と、お花畑ハイキング組11人とに別れての
行動になります。
と、ここでアクシデントが起きました。本江さんがブライトホルン登頂のためのピッケルを、
どこかに置いてきてしまったらしいのです。
急いで山頂駅まで戻り、乗務員に訳を話しますがイマイチ通じない。
というわけで、本江さんは登頂を諦めざるを得ませんでした。
ここまで来て残念でしたね・・・と思いきや、本江さん曰く
「登れなくてホッとしたかも」とのこと。
4,000m峰ですからね、少し躊躇していらっしゃたようです。
なお、そのピッケルですが結局最後まで出てきませんでした。
誰かが持って行ってしまったんでしょうか。

この後、4人になったブライトホルン組と、お花畑ハイキング組12人とに分かれて行動する
ことに。私はハイキング組のほうです。

マッターホルンを仰ぎ見ながらのトレイルは、その景色も花も、全てが最高に素晴らしかったです。
見渡すかぎりアルプスの麓にお花畑が広がっている景色なんて、もう言葉では伝えきれない。
それに、以前のブログでも触れましたが、これだけ長い間マッターホルンが
その姿を現し続けるなんて珍しい事なんだそうです。

武久さんご夫妻、多田さんご夫妻は、マッターホルンをバックに、それぞれお互いの
パートナーの写真を沢山撮っていらしゃいました。
ご夫妻でこんな体験を共有できるなんて素敵ですね。

丹下さんは、花の群生を見つける度にカメラにおさめていらっしゃいました。
花々は場所によって色々な姿を見せていましたからね。
素敵な花の写真集ができたのではないでしょうか。

今回参加された方の中に、飯能ペペや丸広百貨店で何度も山の写真展を開いていらっしゃる
内野さんがいます。
この内野さんと丹下さんとは小学校の同級生だったそうです。色々なドラマがありますね。

このあともずっとお花畑の中を歩き、ネズミ返しのある家屋が並ぶツムットの村を経て、
ツェルマットへ下りてきました。
私達が歩いたコースは、ずっとゆるやかな下りが続き歩きやすいコースでした。
標高を下げるにつれて植生も変化し、飽きることがありませんでしたよ。
お花畑が途切れることなく続く、素晴らしいハイキングコースでした。

西武所沢店の、あるお客様(スイスによく行かれる方です)の話によると、
このお花畑は7月下旬にはほとんど姿を消してしまうのだとか。
私達はちょうど見頃の時期に行けたんですね。
 
さて、ハイキングを終えホテルにつきました。
ベランダから真正面にマッタホルンが望めるというすごいホテルです。
間もなくブライトホルン登頂組も戻って来ました。
途中、高山病に悩まされた方もいたのですが無事に登頂成功のこと。
皆さん、おめでとうございます! このブライトホルン登頂記について
詳しくはひだまり山荘ホームページをご覧下さい。

このあと、おみやげを買いにツェルマットの街へ出ようとしたところ、
偶然同じ目的だった佐藤さんと会いました。
それならご一緒しませんか、ということで、ここツェルマットでちょっとした
デートを楽しみました。
佐藤さんにお似合いの帽子があったのですがタッチの差で買い逃してしまいましたね。
残念でした。すみません、日本のひだまり山荘には置いてないんです、あの帽子。

こうして、本日の行程は終わりました。
が、宴会好きの一部のメンバー達がこのままおとなしくベッドに着こうはずもありません。
ジャケットやフリースを着こみ、今晩もオープンバーで飲み会が始まりました。
気がつくとテーブルの上にサンマの缶詰やら柿ピーやらが並んでいるのにはいつもびっくりです。

さて、この宴会の席で「ツェルマット初日、日浦さんがスーパーマーケットで何かした」という
話題になりました。証言者は佐藤さんです。
が、それが何の事なのかなかなか教えてくれません。
日浦さんご自身も、何の事やらなかなか思い出せなかったのですが、
ようやく判明しました。
「だれかが店のパンを床に落としてしまい、それを日浦さんが何食わぬ顔で元の棚に戻した」
のだそうです。
なーんだ、それだけですかと皆で爆笑しました。

でも、ちょっと待てよ? シュヴァルツゼーでは、足の踏み場もないくらい羊のフンが落ちていました。
そのフンをフンだ(踏んだ)観光客が、ツェルマット駅前のスーパーに立ち寄る確立はとても高い。
じゃあ、そのスーパーの床に落としたパンは、あまりおいしくないんじゃないでしょうか。
ちなみに同じ日、私達はそこでパンを買いました。う〜ん・・・。
 

  ではまた次回。
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ヨーロッパアルプス報告 5

記:成田 壮
こんにちは。所沢店 成田です。
今日は朝から涼しいです。秋が近付いてきているんですね。

今回はアルプスハイキングツアー5日目のお話です。
ツェルマットを後にして、バスでロイカーバートへ向かいます。
ロイカーバートはツェルマットからグリンデルワルトへむかう途中にある古くからの温泉保養地です。
バスからの風景を見て思いましたが、この国にはコンビニやらファミレスやら本屋といったような、
日本なら普通どこにでもある「店舗」と呼べるものがほとんど見当たりません。
山岳リゾート地をメインで廻っていたので店が少ないのは当然なんですが、それにしても極端に少ない気がします。
スイスの、少なくともこちらの地方の人はどこで買い物をするんでしょうね。
夕方にはしまってしまうスーパーマーケットでいそいそと済ましてしまうのか。
それと皆どこで働いているんでしょうかね。
今回のツアーでは、バスの移動中はいつもそんなことが気になっていました。

そうそう、急斜面のぶどう畑を通過するあたりで、ちょっといい光景を目にしました。
そこには草刈りをしている人達がいたんです。
機械を使って、道路脇の雑草を一気にバーッと刈っていたんですが、
うち一人のお兄さん、彼が過ぎた後ろには、一輪の花だけが刈り取られずに残っていたんです。
黙々と作業を続けるお兄さんの背中と花とのコントラスト。
何だかイカしてました。

さて、山あいにある温泉保養地ロイカーバートにつきました。
すぐ目に入ってきたのは、この地にそびえる断崖絶壁。すごいスケールです。
この岩壁の上、ゲンミ峠までロープウェーで上がっていくのですが、よく見るとこのすごい岩壁に道が刻まれているんです。
道幅は人が2人手を広げたらはみ出るくらいの細さでしょうか。
ちなみに3人手を広げたら、一人くらい落っこちてしまいそうな、そんな危険なところも見受けられる道のようです。
昔は交易ルートに使われていたらしいですが、昔の人はすごいルートを作って歩いて行ったものですね。
というか、現在でも歩いて登って行けるコースのようで、ロープウェーから見下ろすとルート上に人影がちらほら。
自分も一度あんなところを歩いてみたいものです。

さて、ゲンミ峠の頂上駅からハイキング開始。
この日は少し曇っていたので気温がやや低く、皆さんは駅舎から出るとすぐに何か着込み始めました。
断崖の下にロイカーバートの街並みが見わたせる、ここからの眺めはすごい高度感がありましたよ。

左手に湖、右手に岩峰を望みながら、石がゴロゴロした道を歩いていきます。
道はよく整備されていますがローカットの靴だと足を取られることもありそうです。
途中多くの白人ハイカー立ちとすれ違いました。
彼らのほとんどが半そで、短パンにサングラスといういでたち。
また老若男女問わずたいていダブルストックを持っていました。
足元はみんなはイカットのトレッキングシューズ。
しかし、なぜか帽子を被っている人がほとんどいません。
これだけ紫外線の害が叫ばれているのに、しかも白人さんなのに・・・・不思議ですね。
余談ですが、ひだまり山荘ではアドベンチャーハットという、
アメリカ製でつばが大きく襟あしも日焼けしないようになっている帽子を扱っています。
UVカット率98%。今回のツアーでもかぶっている方が多かったですね。
日本では毎年人気の商品なのですが、輸入元のエアモンテさんの話によると
ヨーロッパではあまり注目されなかったんだとか。
当店の荻原によると、「こっちの人は、短い夏の日差しを全身で楽しむんだろうな」と言っていました。

すれ違う外国人(こっちが外国人なんですけど)は気軽にあいさつをかわしてくれる人が多いです。
「コニチワ」と日本語で挨拶してくれる人も珍しくありませんでした。
今回旅に参加された本江さん(母)は、外国人をまったく臆することなく話しかけていらっしゃいましたね(時には果敢にも日本語で)。
こちらが積極的だと相手も笑顔になってくれますしね。
それを見て私もすぐに心の壁を取っ払い、外国人に話しかけるようにしました。
旅の思い出がより深いものになりましたよ。

途中の山小屋(ホテル?)でランチをとることになりました。
ビールを注文する人がいるのはいつものお約束。
このあたりまで来ると天気も良くなり、パラソルの下でないと落ち着いて休めないくらいの日差しがギラギラと肌を焼きます。
ここの標高は2000mくらいだったでしょうか。
日本の夏山とまさに同じような気候でした。

歩いていくうちに、花はどんどんその数を増していき、やがてどこまでも広がるお花畑に。
昨日、ブライトホルン登頂コースを行った4人の皆さんにとっては、今回の旅初めてのお花畑です。
見渡す限りひろがるお花畑度と岩峰群。

滝あり、川ありといったコースで、シャッターを着る場所には事欠きませんでした。
中には、お花畑の中でお姫様ポーズを決める人たちも。
ロープウェー駅のあるダウベスンビュールまで、とても楽しいコースが続きました。

このあと、ロープウェーでカンデルシュテークの駅まで下山。
ロープウェーからは今回歩いた以外にいくつもの素晴らしいハイキングコースが見えました。
「あの道、歩いてみたいなぁ・・・」なんて思いながら見ていました。
たった今、最高のコースを歩いてきたばかりだというのに。
スイス国内のハイキングコースは延べ5万キロくらいあるんだとか。
地球一周は4万キロですから、それを考えるとスイスの懐がいかに深いかわかろうかというものです。
なんだか気が遠くなってきました。

というわけで、また次回をお楽しみに。
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ヨーロッパアルプス報告 6

記:成田 壮
所沢店の成田です。
ここのところおかしな雨が続きますね。床下浸水の家は大変だな、
なんて思いながらTVを見ていたのですが、つい先日、
近々出来上がるうちの新居の前の道が大雨であふれることが発覚。
大丈夫かな、うち…。

さて、水の話がでたついでですが、私たちがスイスツアーでまわった地域は、
どこも水道水が飲めました。
旅の途中、何とかというペットボトルの水を買ったのですが、
これが硬くてマズい。
ホテルの水道水のほうがむしろおいしかったということが
ありました。
水筒につめていっても臭くなりませんし、
お腹の弱い私でも平気でしたよ。

前回はカルデンシュテークまでロープウェーで下りてきた話でしたが、
今日はこの日の午後のお話です。
専用バス、ロープウェー、登山鉄道と乗り継いで、標高1600mの村ミューレンへ。
付いたのは夕方5時ごろだったでしょうか。
といってもまだまだ明るいんですけど。

村からは、アイガー、メンヒ、ユングフラウといった
ベルナーオーバーランド三山が眺められます。
村の前には深い深い谷が広がっていました。
その谷の向こうにひときわ大きくそびえ立っているのがユングフラウ(4158m)。
谷の左手奥には、アイガー(3970m)が、その有名な北壁の一部を現していました。
その北壁では、初登攀に至るまでも、その後の挑戦でも
数々の悲劇があったそうです。

今回の旅では、その困難さからヨーロッパ三大北壁といわれる、
グランドジョラス、マッターホルン、アイガーの
三山を見ることができました。
正直なところ、ゆるやかなハイキングコースから眺めただけの私には、
その困難さは想像もできませんが、それらの北壁には、
いくつもの、登攀の記録がのこっています。
また、アイガーは、1921年に槇有恒パーティが東山稜を
初登攀していることを思えば、感慨深いものがあります。

ちなみに、奥多摩の山々を縦走する長谷川恒男という人は、この三大北壁の
冬季単独登攀を果たした人です。
なお、24時間以内に全長71.5キロを走るこのレースには、ひだまりの
メンバーも参加しています。

ホテル到着の後、日本に電話をしに再び外へ出ることに。
ホテルの受付でテレフォンボックスはどこだと尋ねると丁寧に教えてくれました。
英語だったので多少苦労はしましたが、なんとかなるものです。
こちらの公衆電話はカード式が主流のようです。
TAXカードというテレフォンカードを買い、それを電話機に差して使います。
5スイスフランのカードで3分くらいは話せたでしょうか。
カードはホテルのフロントや鉄道駅等で買えます。

なお、当店の荻原はケータイで日本とやりとりをしていました。
ひだまりブログにも現地から参加していました。
私のケータイは残念ながら日本専用です(悔)(´Д`;)/ヽァ・・・ 。

さて、ご飯時の話です。ハエがいたんです、一匹。
そいつが誰かにとまったんですが、それを見た丹下さんが、
すかさず素手でその人ごと・・・ピシャリ!
撃墜したのかしなかったのか私からは見えませんでしたが
そちらのテーブルでは皆大笑い。
マッターホルンの勇姿を見て涙を流された猪股さんは、
今度は違う涙を流して笑っていらっしゃいました。
声すら出せない猪股さんの笑いを見て本江さん(母)も大笑い。
まわりのテーブルの外人さん、みんな笑って見てましたよ(笑)(*´∀`)。

食事後は恒例のお酒タイム。これだけは欠かせませんね。
そして例によって、おつまみは田中さんの近くから次々に出てきます。
今回は多田さんご夫妻も参加。夫婦漫才のようなやりとりが非常におかしく、
また絶妙だったので、私と本江さん(娘)は感心させられてしまいました。
 
そして、日浦さんのカラみのトークがまた絶妙。
田中さんや多田さん(夫)との、ボクシングのような
やりとりは最高でしたよ。

今回の旅で日浦さんは、他の皆さんとの面識があんまりありませんでした。
旅行前は多少心配されたようです。
でも、ひだまり山荘のツアーや山行はこんな感じなので、皆さん心配はいりません。
これをご覧に皆さんも、ぜひ気軽にご参加を。

ホテル裏手の急斜面にのびるケーブルカー道を眺めながら、ミューレンの夜は更けていきました。
明日はこのケーブルカーに乗って、アルメントフーベルに向かいます。
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ヨーロッパアルプス報告 7

記:成田 壮
所沢店の成田です。

旅6日目。
この日は、まずミューレンからゴンドラで
標高2,970mのシルトホルン展望台へ向かいました。
ミューレンはグリンデルワルドから1〜2時間の村で、
シルトホルンだけでなく、あちこちの展望台への基地
ともなっています。

さて、シルトホルンのレストラン、ピッツグロリアは、
映画『女王陛下の007』のセットとして作られたもの
なんだそうです。私はこの映画を見たことはないんですが、
多田さんご夫妻は、ばっちりこのビデオを見てから
旅に臨んだそうです。

展望台からはベルナーオーバーランドの山々を
間近に見られるだけでなく、見渡す限りの大パノラマが
広がっていました。
そして、またまた今日も晴天!
黒いほどの青空が広がっていました。
ここからはスイス、フランスの山々はもちろんですが、
ドイツのシュヴァルツヴァルト(黒い森)まで見えるんだとか。

さて、皆で集合して記念撮影をすることに。
それなのにカメラをかまえた内野さんは、
私達とは反対側を向いて「ハイ、チーズ」と言いました。
実は、ピッツグロリアの上のほうが鏡張りになっていて、
ここに集合した私達の姿が写っていたというわけです。
どんな集合写真が撮れたんでしょうね。

話はそれますが、スイスのテレビは、各観光地の様子を
ずっとライブで流れているチャンネルがあるんです。
ミューレンで見た時は、たしかここの展望台も
無人カメラによるライブ中継をやっていたかと思います。
さすが観光大国スイス!
でもこのチャンネル、あんまり役に立たなかったですけどね。
テレビ見て、あれこれ思うより、
行っちゃったほうが早いですから。

さて、再びゴンドラに乗ってミューレンへ下ります。
この後のハイキングに向けてスーパーへ買い出しに。
私は、おいしそうなさくらんぼ1パックを購入。
皆さんもめいめい昼食を買っていました。

ミューレンの村は小さくて、とてもいい雰囲気の村です。
メインストリートというものはあっても店は多くないですし、
車も走っていない。一歩脇道にそれれば木造のかわいい家が
ぽつぽつと並んでいて、まったく観光地らしくないんです。
私はこの村の素朴な感じがとても気に入りました。

さて次はケーブルカーに乗ってアルメントフーベルへ。
昨日泊まったホテルの裏手にケーブルカー道が見えていましたが、
その急斜面を登っていくわけです。
そして今回の旅、最後のハイキングコース、
ベルナーオーバーラント三山(アイガー、メンヒ、ユングフラウ)を
眺めながら歩く、ノースフェイストレイルはそこから始まりました。

旅の最後をかざるのにふさわしいパノラマ。
まさにハイジの世界。
なんていい所にきてしまったのか・・・。
この続きはまた次回です。
考えてみると、このブログ3か月近くもやってるんですねぇ。
スイスネタでずっと引っぱってますが、
皆さんちゃんとついて来てくれてますでしょうか? 心配です。
そろそろ次回 最終話です。
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ヨーロッパアルプス報告 8(最終回)

記:成田 壮
所沢店の成田です。

「スイスに行ってきた。」という話をすると、
よく「ハイジの世界みたいだった?」と聞かれます。
私は「ハイジの世界そのまんまだったよ」と答えるんですが、
そんな時頭に浮かんでいるのは、
この日の、このコースの風景だったりします。


正直なところアルプスの少女ハイジの話ってあまり良く知らないんですよ。
ネロとパトラッシュが悲しい最終回を迎える、あれかな?
と思ったらそれは『フランダースの犬』でした。
あれはベルギーの話だそうです……全然違いましたね。


それでもやはり、私にとって一番ハイジのイメージだったのはこの日の風景。
どこまでも広がるお花畑と、なだらかな草原。
青く、くっきりと映えた山々。それに、のんびりと草を食む牛たち。
アイガー、メンヒ、ユングフラウの『ベルナーオーバーランド三山』の北壁を眺めながら歩く
ノースフェイストレイル。
私達のヨーロッパアルプスツアーをしめくくる最後のハイキングコースです。

この日も快晴。今回のツアーは最後まで本当に天候に恵まれました。
歩くにつれ三山はその表情を変えていきます。
この日も皆さんは、風景をカメラに収めていましたが、
人によってまるで違うショットを狙ってる様子でした。

 
やがて牛の放牧地帯に入ると、コースに沿って張られた電気柵が目に入ってきました。
何ボルトくらいの電流だろう? これ触ったらヤバイかな、
と思いつつも溢れる好奇心から触ってみると……
あれ、電気が流れてない? 
でも、もう一度ぐっ!と握ってみたら今度はビリッっときました。
ちょっと驚きましたがハイキングコース上にある電気柵ですからね。
何万ボルトも流れてるわけないですよね。


途中、三山を目の前に望む草原に腰を下ろしました。ここで昼食です。
ユングフラウとは「乙女」の意味だそうですが、ここから見たユングフラウは
「モアイ像」のようでした。ごつい乙女もいたもんだ……なんて書いたら怒られそうです。


ここの草原は谷に向かってなだらかに広がっていて、
その先のほうは、すっぱりと空中に消えています。
いかにも高所の草原といった風景。ホントになんて良いところに来てしまったんだろう。

写真を撮ったり、三山を眺めたり、草原に体を埋めて寝っころがったり……。
皆さん、おのおの、のんびりとこの時間を楽しんでいらっしゃいました。
時間がゆっくり流れていたような気がします。
帰りたくないな……と心から思っていました。


この後もハイジの世界のようなコースは続き、
ミューレンの村でツアー最後のハイキングを終えました。


ミューレン駅までは歩いて行き、登山電車とロープウェーを使って標高を下げます。
そこから電車を乗り継いで、本日の宿泊地グリンデルワルトへ。
アイガー(3,970m)の麓に広がるとても素敵な村です。
北アルプスの麓、長野県松本市とは姉妹都市なんだそうです。
賑やかで明るい村でした。
なお、このアイガー、なんと急峻な壁にトンネルが掘られていて登山電車が通っているんですね。
しかも開通は100年近く前!いやはや、山の歴史が違いますね。

今回のツアーの中では一番日本人を見かけた場所。日本人はひと目でわかりました。
よくスイスに行くというお客様から「どんな服装をして行けばいいの?」
という質問をされますが、街での服装もトレッキングのウェアのままでOKです。
みんなそうしています。
外国人の多くは半ソデと短パンといったいでたち。
ドレスアップしている人はあまり見かけませんでした。
山岳リゾート地ですし、気軽な格好でいいと思います。
なお、ここグリンデルワルトは標高約1,000mにありますが、
日中は日射しが強く、とても暑かったです。(ただし夜は防寒具が必要です。)


イタリア人オーナー経営のホテルが本日の宿です。

この日は多田さん(ご主人)のお誕生日でした。
ディナーの時、皆さんでハッピーバースデーの歌でお祝いしていると、
陽気なオーナーがやってきて、一緒に唄ってくれました。とても楽しいひとときでした。
多田さん、良い思い出になりましたね。


夕食後はいつものメンバーで、いつものようにお酒の時間。
毎晩毎晩、ホントに楽しくてしょうがない時間でしたから、
きっと皆さんも名残惜しい夜だったでしょうね。
AM12:00過ぎてまでオープンカフェで飲んでいました。

ツアーリーダーの本田さんもやっと肩の荷がおりたか、いつもより砕けていた様子。
頼りがいのあるリーダーで、スイスという異国の地でも不安なく行動できました。
皆さんからもご好評でした。


さて、お酒の話の続き。
調子にのって飲んでいたらなんだか気分が悪くなってきました。
皆さん、あんなに飲んでよく平気ですね〜。
しかし立つ鳥あとを濁さず。すでにシャモニーであとを濁してきてしまったので、
これ以上他国を汚したくない。
なので街を歩いて気をまぎらすことにしました。

ふらふらフラフラと街を歩いて、途中、閉店後のカフェのイスがあったので
そこに座り、そこでふと上を見上げたら、なんと満天の星空が!!


今までは街灯のせいでまったく気付かなかったんですね。
ちょっと灯りの届かない所に立てば滅多に見られないような星空が広がっていたんです。
旅の最後に素晴らしいものが見られました。

これは自分一人ではもったいないと、皆さんのもとに戻って、
今度は本江さん(娘)と一緒に星空を見に行きました。
はたから見たらまるで愛の逃避行(考えすぎでしょうか?)。
そして、すかさずパパラッチのように私達を追ってきてカメラをかまえる日浦さん。
かわすのは大変でした。

本江さんもここの星空には感激していました。よかった〜(^0^)。

今回のツアーを通じて、参加者の皆さん、
日本では決して味わえない素晴らしい体験をされたと思います。
そして知らない方同士がスイスという共同の話題を通じて、
いつの間にか打ち解けていったのもツアーの醍醐味でした。

ひだまり山荘と潟Aルパインツアーサービスの共同企画は年に何度か開催しています。
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